コロナウイルスについて

ビルメンのお仕事

デルタ株

2021年8月現在、世界中でコロナウイルスが猛威を振るっています。

最初に中国で感染者が確認されたのが2019年12月なので、もう一年半以上

経過しているのに、一向に収まる気配がありません。

デルタ株の台頭で感染力が強くなり、かなり深刻な状況になりつつあります。

当初は、空気感染はしないと専門家からの説明がありましたが、今では

その考えは否定されているようです。

空気感染は、ウイルスを含む微細な粒子「エアロゾル」を吸い込むことで感染することを

言います。エアロゾルは空間を漂い、

数十メートル離れた場所でも感染するそうです。

以前中国で流行した”SARS”の時は、感染者の糞便に含まれるウイルスが、トイレの

破封した排水口からエアロゾルとなり、換気扇で他室へ放出され感染が拡大したことが

報告されているそうです。

したがって、飛沫感染を防止するアクリル板で遮っても空気感染は防げません。

また、エアロゾルに対しては、マスク着用していてもわずかな隙間があると

ほとんど効果が無いとスーパーコンピューターのシュミレーションで確認されています。

さらには、ウレタンのマスクに関しては、全く効果ない(ウイルスが透過してしまう)ので

使用を禁止するように訴えている専門家もいます。

ビルでの対策

では、建物内でのコロナ対策は何が有効なのか?

それは適切な換気・・だそうです。

当たり前の事ではありますが、逆に言うと換気しか対策が無いと言えるでしょう。

しかし、そうは言うものの高層ビルの場合、開閉可能な窓が設置されている例は少なく

窓を開けて自然換気をすることはできません。

高層ビル内の換気

以前に少し触れましたが、ビルの空調システムは基本的に

70%の還気と30%の外気の循環空調を採用しています。

この30%の外気を取り入れることで換気を行ってるのですが、

外気は外調機と呼ばれる空調機から提供されるのが一般的です。

(規模の小さい建物ではそのまま外気を取り入れる場合もあります。)

外調機

外調機とは外気処理空調機の略で、AHU(エアハンドリングユニット)に外気を供給する

空調機です。真夏や真冬の時期は、外気をそのままAHUに送り込むと、熱負荷が大きい為、

適切な空調管理が出来ません。

そこで外調機が温度と湿度を調整し各AHUに外気を送ります。

例えば、外気温が35℃で湿度70%の場合、外調機で冷却除湿しAHUに20℃40%の

外気として供給します。

このように気密性の高い高層ビルにおいて、外調機は換気と言う役割を担っていますが、

コロナ下においては、より一層その重要度が増しています。

外調機の整備不良などによる換気不全は、深刻な責任問題になりかねません。

まとめ

コロナウイルスが空気感染するとなると、電車通勤もオフィスビル勤務も

かなり危険な気がします。

デルタ株からさらに強毒化した変異体が出現する可能性は低くないでしょう。

もしそうなったら、本格的にロックダウンを検討するしかないように

個人的には思ったりします。

とはいえ、今現在そのような状況には至っていないので、

我々ビルメンは換気機能に不具合が無いよう

日々点検を怠らず、より一層の注意を払い粛々と業務を

遂行する必要があるように思います。

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