電工職人

今の職場には電気工事の職人さんだった方がいらっしゃいます。

ビルメンには元電気工事士という方も珍しくはないのですが、

この先輩は、会社を興して活躍していたので、少々毛色が違います。

高圧のキュービクル設置や電柱の敷設(自前の高所作業車を持っていた!)なども

行っていたというので、そのスキルの高さは言うまでもありません。

若い頃は、とある公共施設を運転するビルメンをされていたそうですが、

あまりにも暇な職場だったので(笑)このままでは人間がダメになると思い

電気工事士になる決断をしたのが20代前半の頃だそう。

公共施設に出入りする職人さんが格好良く見えたので、思い立ったら

吉日とばかりに、資格はないけど飛び込んだそうな。

楽なビルメンからあえて厳しい道に進むのは、なかなか出来る事では

ありません。若いって素晴らしい。

40年前の建築業界は、今では考えられないくらいに労働環境は厳しく

徒弟制度は健在で週休は1日。建築業界ヒエラルキー(序列)

において電気工事士はかなり下に属すので、現場では大工や鳶に酷い扱いを受ける

事もあったようです。

私も以前勤めていたオフィスビルで、出入りの電工さんが「酷い扱いを受ける」

と嘆いていたのを聞いたことがありますので、建築業界の序列は結構酷かったようです。

当時の現場では彫り物の入った危ない人も珍しくなく、色々と修羅場を経験したので、

精神的にもかなり鍛えられたとか。

(現在はコンプライアンスがうるさいので、環境はかなり改善されているらしい)

そんなバックグラウンドを持っている方なので、工事を依頼した業者が適当な仕事を

した場合は、迷わず指摘して改善させています。

以前書いたびっくりビルメンマンさんと違い、指摘が的確なので、業者も黙って

従っています(笑)

私も職業訓練校時代に電気工事士になる事を少し考えましたが、訓練校の

先生に、「20代後半からでも電工職人は厳しい」とアドバイスをもらって

諦めた覚えがあります。

いろんな意味で厳しい世界のようですが、先輩曰く、一生物のスキルが身に付き

やりがいもあったので、職人になってよかったと仰っていました。

自動車もEⅤ化が加速し、あらゆる内燃機関がモーター駆動へ移行し始めています。

これから充電設備等が増え、電気の専門家の需要が増えると予測されますので、

若いビルメンで先行き不安な方は、電気工事士を志すのも良い選択かもしれません。

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