パワハラ現場で私が責任者から標的にされるまでの過程を少し端折ってご紹介します。
朝のミーティングにて
入社数日後のある日。
ボイラーと冷凍機の動作音が鳴り響く、地下３階の古びたミーティングルーム。
”リーン、リーン” 鳴る電話。
責任者：「はい、監視室。〇階？〇〇？」
受話器を置くなりボソボソとつぶやきます。
責任者：「球替え、〇階〇〇４０ワット」
責任者の球替え指令に、焦った様子で顔を見合す先輩たち。
ミーティング後
私：「どうしたんですか？」
先輩Aさん：「まずいな、場所が聞き取れなかった」
先輩Bさん：「いや、私も・・」
私：「え？何か問題ですか？」
先輩Aさん：「いや、聞き返すと怒るんだよ」
私：「場所分からないとまずいじゃないですか？」
先輩Bさん：「そうなんだけど・・」
私：「え？俺、聞いてきますよ」
～～～～
私：「すいません、球替えの場所どこでしたっけ？」
責任者：「あ？お前聞いてなかったのか（怒）」
機械音でただでさえうるさい部屋の中、東北訛りの囁きを聴き取れと？
それ以降も責任者とコミュニケーション（？）が取れずに仕事が滞る事が多く
あまりにもバカみたい非効率なので、構わず何度も先輩方の代わりに聞きに行きました。
それでも、最初は新人という事で大目に見てくれていたようですが、
毎回聞いてくる私に対して次第に苛立ちが露になっていきます。
張り紙
ある日、巡回点検中に鬼軍曹よりPHSに電話がありました。
責任者：「おい、３階の男子トイレに針金が入ってるから取ってこい」
私：「・・・わかりました」
「・・針金が入ってる？便器の中に針金が入り込んだのかな？」
聞き返すと怒るので、勝手にそう解釈して現場へ向かいました。
しかし、全ての便器を確認しても、針金のような異物は確認できず。
嫌な予感がするが、責任者へ電話。
私：「すいません、どこにも針金は見当たりません。」
責任者：「針金？針金じゃねえ、はりがねだ！」
私：「針金ですよね？」
責任者：「ちゃんと聴け！はりがぬぃえだ！」
私：「え、はりがね？」
責任者：「馬鹿野郎！ふざけてんのか！はりがむぃだ！」
私：「ああ！張り紙ですか？」
責任者：「そうだ馬鹿野郎！」
”針金が入ってる”ではなく、”張り紙が貼ってある”
とうほぐ訛りと活舌の悪さで、よく聞き取れなかったのです。
つまらないコントのようですが、本当にあったやり取りです。
最後の方は少し笑ってしまったので、さらにお怒りを買ったようでした。
ロックオンポイント追加です。
初めての立ち合い
その現場は、電車で行くような離れた場所にも担当物件があり、
宿直明けはほぼ毎回残業で点検や立ち合いに行くことになります。
何度目かの宿直明けの時、消防設備点検の立ち合いがありました。勿論、初めての経験です。
詳細は忘れましたが、同行の先輩が点検業者から質問を受けました。
業者：「これ、どうしたらよいですか？」
先輩：「いやー俺わかんないなあ」
業者：「判断していただかないと困るんですが・・」
こんなやり取りがありました。
今にして思えば、先輩が自分で判断てほしい案件ですが、
如何せんそこはビルメンさん、標準的な対応です。
しかし、業者の方も仕事が進まずかなり困っていましたので、
仕方なく私がまた責任者に電話することになりました。
プルルルル ガチャ
私：「お休みのところ申し訳ありません。あのー消防設備の件なんですが・・」
責任者：「おい！休みにまで電話してくるんじゃねえ！」
私：「・・なるほど、それでですね消防設備の件なんですが・・」
責任者：「おい！聞いてんのか！だいたいお前は何で毎回聞いてくるんだ！」
私：「いや、業者さん困ってるんで・・」
私も宿直明けで苛立っていたこともあり、正直言って開き直っていました。
主任が二人も辞めたのはあなたのせいでしょう？聞く人がいないのです。
責任者の怒りは頂点に達し、私に完全ロックオン。
これが先のエピソードに繋がるのです。
最後に
私の場合、それでも毎日ぐっすり眠れて、ごはんも美味しく食べていましたので、
特にメンタルがやられることはありませんでした。
しかし、私が移動した後は、同期入社のCさんが代わりにターゲットになったとか。
巨漢の割に気の優しいCさん、半年後に再会したときは怯えたコノハズクのように
ゲッソリやせていました。さらには、毎日恫喝されるCさんを見るのに耐え兼ねて、
嘱託の先輩が一人お辞めになっていました。
私は厳しい環境が資格取得の強いモチベーションになりましたし、仕事の面で勉強
になる点が多く、初めの現場があそこでよかったと考えています。
しかし、我慢の限界は人それぞれです。パワハラ若しくは、ブラック現場に配属されて
心身に異常を来すほど辛いと感じるのであれば、我慢して続ける必要は全くありません。
直ぐに移動願を出すか、労基に相談するかして、その現場から離れるアクションを起こしましょう。
自分の身が一番大切です。
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