パイプレンチ、略してパイレン。
一般の方は普段お目にかかることがない道具ですが、ビルメン仕事で結構使います。
基本的には鉄のパイプを継ぎ手に締めこんだり、外したりするために使います。
パイプにはボルトのような角がないので、モンキースパナ等の締め付け工具が使えません。
パイレンには写真のように歯にギザギザの溝が施され、口の先端が若干広がっています。この構造で対象物を銜え込む仕組みになっています。
下あごの先端方向に回すとパイプを銜え込み、逆に回すと外れます。
操作に慣れると、同じ軌道範囲で締め付けと解放が出来るようになるので、作業が楽になります。
上の写真のように対象物が固定されていない場合は、2つのパイレンをお互い逆の方向に嚙ませて、締め付け、取り外しを行います。
もう一つパイレンの使い方として、硬いハンドルの開閉補助があります。
アイアンマン2でトニースタークが馬鹿でかいパイレンでこの使い方していました。
ビルメンでは冷却水や冷温水の操作等で大きなゲートバルブの開閉が年に何回か発生します。素手だけでは開かない、締め切らないといった事はよくありまので、パイレンが活躍します。
以前、老朽化で無茶苦茶硬くなった蒸気バルブに、パイレンの柄に1m以上のパイプ(ヤトイ)をはめてトルクブーストしている職人さんがいました。結構危険なので、ビルメンは無茶しないであくまでも補助的に使いましょう。
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