去年(2021年)の暮れの話です。
消防署の査察があるので、その準備をしていたら
総務の方から電話がありました。
「レストランで天井から漏水です」
漏水など珍しくないので、経験10年以上のビルメン戦士の私は
「自分が行っていきますわ」
と言って、勇ましく一人で現場に向かいました。
”ポタポタ”滴が落ちるレベルの漏水をイメージしていましたが、
予想に反し”ジャバジャバ”と、近年稀にみる漏水具合に
「ひとりじゃ無理!」
先輩に応援を求めるのに0.1秒もかかりませんでした。
近くに点検口が無い為、建築部隊に天井に穴を開けてもらっている間
漏水の原因が上水なのか冷温水なのか、色々と思いを巡らせ
焦っていたところ、先輩のAさんが仰いました。
「とりあえず、照明と足場を用意しよう」
ビルメン危険要素で書いた通り、高所作業はとても危険です。
この時の天井は3m以上で天井内は暗く、足場は非常に不安定。
まずは、安全に作業できる環境を整えるのがとても重要です。
天井内はこのようになっていて、鉄骨や電線、ダクトなどが入り乱れています。
天井内に入って作業をするには足場を確保する必要がありますが、
乗って良い場所、悪い場所をしっかり把握しておかなければいけません。
写真の赤〇の骨材(チャンネル)はコンクリートの躯体に繋がっているので人間が乗っても
大丈夫です(過信はできませんが)
✕の骨材(Mバー)は簡単なクリップで固定されているだけなので、これに乗ると
落っこちます
ちなみに天井ボードもこのMバーに取り付けてある上
ボード自体が弱い素材なので、乗れば当然落下します。
分かりにくい写真で恐縮ですが、頑丈な板や専用の鉄板などをチャンネルに乗せて
安全に作業が出来る足場を確保します。
天井内の明かりはワークライトや投光器等を使用しますが、この時は
改良した40WのLED蛍光灯を100vコンセント直結で使用したため
とても明るく、作業がとても楽になりました。
このように天井内では安全な足場と明るい照明の確保が重要です。
つづく
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