電気設備点検(月次)と主任技術者の責任について

ビルメンのお仕事

高圧、特別高圧で受電する自家用電気工作物

法律により定期点検を行うように定められています。

点検は保安規定に則り行いますが、

規定は各設置者が電気保安業務の運用の 実態に合わせて

作成すれば良い事となっています。

日常、月次、年次それぞれの周期の点検を兵隊ビルメンが

保安規定に定められた項目に従い行います。

点検表は3年間保管しなければなりません。

月次の基本的な点検内容は以下になります。

月次点検の項目

☆外観点検で確認する設備
・引込設備
・受電設備
・受配電盤
・接地工事
・構造物
・発電設備
・蓄電池設備、負荷設備
☆測定で確認する内容
・設備電圧、負荷電流の測定により電圧値の適否及び過負荷等を確認
・B種接地に係る漏れ電流の測定
・高圧機器本体及び接続部等の温度測定により過熱を確認

ちなみに、年次点検は施設を停電させ、保護継電器の動作特性及び連動動作試験や

絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、各機器の清掃などを行います。

危険を伴うので、入念に計画を立て電力会社や点検業者と連携して実施します。

実際の点検

・トランス

油漏れ異臭、ねじの緩みなど外観を確認。温度の計測も行います。

漏れ電流測定。
高圧設備は近寄れませんので赤外線温度計で計測します。

先に述べたように、自家用電気工作物は自主管理が基本となりますので

行政による査察等はなく(事故った時にはありますが)、設置者自ら定めた

規定に則り管理する、自己責任原則の中で点検を行うこととなります。

極端な話、全く点検を行わなくても事故や不正が発覚しなければ

何のお咎めもありません。

しかし、重篤な事故が発生した時に、必要な点検がされていない等、

保安規定を遵守していない事実が認められた場合、刑事的責任を負う

可能性があります。

また、ネズミが混入するなどして波及事故を起こした場合、賠償問題に発展

することもありますので、日々の点検も重要となります。

定期的な行政による査察があり、危険な要素も少ないビル管理技術者と違い

電気主任技術者は非常にリスキーで、全責任を負うと言っても過言ではありません。

電気主任技術者の資格手当や選任手当が極端に少ない会社がありますが、

そんな会社はあまりお勧めできませんね。

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