資格紹介#7 建築物環境衛生管理技術者(ビル管)

資格

資格概要

建築物環境衛生管理技術者、通称 ”ビル管”。

ビルメン三種の神器と一部では呼ばれるくらい重要な厚生労働省管轄の資格で、

ビルメンマンが勤める一般的な建物(延床面積3000m2以上の特定建築物)

においては、必ずこの資格を保有した者を選任しなければならない事になっています。

これは”建築物における衛生的環境の確保に関する法律”という、法律で決められています。

厚生労働大臣の指定を受けた日本建築衛生管理教育センターが行う

建築物環境衛生管理技術者登録講習会を受けるか、建築物環境衛生管理技術者国家試験

合格することによって免状が交付されます。

試験について

難易度  ★★★

合格率  20%前後

受験資格 実務経験2年以上 

試験料  13,900円

試験日  10月初旬の日曜日

勉強期間の目安 約4か月~

試験内容

5択マークシートで全180問

  1. 建築物衛生行政概論
  2. 建築物構造概要
  3. 室内環境衛生
  4. 空気環境の調整
  5. 給水及び排水の管理
  6. 清掃
  7. ねずみ、昆虫等の防除

上記七科目より出題

合格基準
全体の65%以上、各科目40%以上取得で合格。

私の合格までの経緯

ビルメンに転職して2年目の正月より学習スタート。

(その年の3月に2年の実務経験をクリア)

毎日少なくとも1時間は勉強しました。

勉強と言っても、過去問を解いて解説を読むだけなので、紙と鉛筆はほとんど使用せず

行き帰りの電車内での勉強が殆どだったと記憶しています。

休みの日は電験の勉強があったのであまりやりませんでしたが、

正月からほぼ毎日勉強していたので、夏頃には

6年分の過去問はほぼ完答できるようになっていたように思います。

半年以上毎日となるとかなりの勉強量ですので、これくらいこなすと

ほぼ確実に受かるかと思います。

試験結果は自己採点144点で無事合格。

参考書

使用した参考書は通称”赤本”と呼ばれる過去6年分の問題集と

公益財団法人日本建築衛生管理教育センターという試験を主催する悪名高い天下り団体が発行

していた1冊1万円もする参考書上下巻・・併せて2万円也。

ちなみにこの参考書は私が受験した(たしか)翌年に政府から名指し

参考書高すぎ!

とお叱りを受け、その後2冊で1万円にプライスダウンしました。

勉強法

勉強法は基本的に赤本を読み、解らない分野はネットで補足するというスタンスです。

赤本はそれなりに大きいので1年毎に分割し、電車内ではちぎった1冊だけ持参していました。

通勤時間が片道1時間余りでしたので、週に少なくとも5時間は勉強していたことになります。

(帰りは朝と違い集中できないので途中から勉強はあきらめました)

赤本は過去問と回答だけでなく解説がとても充実しているため、これだけでも合格する

と言う人も多いです。

ちなみに、私は過去問6年分をほぼ完璧に回答出来るようになりましたが、結果は

8割しか取れませんでした。自信を持って回答出来た問題はおそらく7割くらいです。

暗記だけではこれが限界かもしれません。(それでも6.5割の合格点に達します)

受験した感想として、”上手く出来てるな”と言う印象です。

過去6年分暗記しても3割は新しい問題が出題されます。(その年により変わりますが)

では、その3割はどこから出てくるのか?

この協会の参考書から出題されていました。中には端の注釈からも出てきます。

10年前の話ですが・・

協会の本を完璧に理解すれば、満点が取れるかもしれません。お勧めはしませんが(笑)

赤本を一通りこなした後に読んでみて、全く出題されていない分野があったら

パラパラとでも目を通しておくと良いかもしれません。

私はそれで初見の問題数問を回答出来ました。

感想

まず、この資格は誰でも受かります。断言します。

しかし、しっかりと勉強しないと合格は難しいです。

ちゃんと勉強すれば誰でも合格するという事は、ビルメン系のほとんどの資格に共通する

事実だと思いますが、このビル管試験は特に強く言えるかと思います。

私の後輩に勉強が苦手で、学校の成績も振るわなかったという人が2名いたのですが、

その2名は共に自分は勉強が出来ないという自覚があったためか、非常にまじめに

学習に励み見事に1回目で合格していました。

逆に頭が切れるし仕事も出来る人の方が、受験スパイラルに陥ってる傾向が

見受けられるように思います。

ビル管は複雑な計算式や論理的な思考は求められず、ほぼ暗記と言っても良いでしょう。

その代わり科目が7種もあり非常に広い範囲から出題されるので、

覚える量が他の資格より膨大です。

暗記科目は勉強時間に単純比例して学力が向上します。自分が暗記が得意なら勉強期間

を短くしても良いでしょうし、苦手と思うならしっかり準備するだけです。

もし、危険物乙4をお持ちなら、その3~4倍の努力をすればビル管は受かるのではないかと思います。

特殊な頭脳は全く要りません。

最後に

ビル管は非常にコスパが良い資格と言われますが、全くその通りだと思います。

ビル管は選任義務がある為、会社側も資格所持者を欲しがりますし、合格率も低いため就職活動で

非常に有利になります。

資格手当から見ると、電験との差はほとんどないのですが、難易度は全く比になりません。

受かるか分からない電験より、先ず確実に受かるビル管に注力するべきでしょう。

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